弾き語りシンガーソングライターの夢…それは、
色んな楽器とセッションしたい!!!
その偉大な野望のうちの一つである「ピアノとセッションする」ことに
圧倒的に長けた音源プラグインを紹介します。
EZ KEYSの紹介
EZkeys は単なるピアノや鍵盤楽器ではありません。強力なソングライティング ツールです。直感的な機能が満載されているため、音楽のクリエイティブなレイヤーを曲に簡単に追加したり、カスタム曲をゼロから作成したりできます。
「EZ KEYS」はTOONTRACK社から発売されているピアノ音源です。
ピアノ音源とは言ったものの、グランドピアノやエレクトリックピアノだけでなく
シンセ・ハープ・メロトロンなど幅広いラインナップが揃っています。
EZ KEYSの特徴
音源の幅が広い
アップライトピアノやエレピの音は各プリセット汎用性の高い音が揃っています。
また音源は拡張パックを購入することも出来ます。
個人的にお気に入りなのは前述したEZkeys Mellotoon と
特にEZKeys Dream Machineはめちゃくちゃお気に入りで是非デモ動画を見てみてください。
短くシャープな音もキラキラと広がる音もすごく綺麗です!
音作りに関して
音色の幅やお気に入りの音源を紹介しましたが、音作りの自由度は正直そんなに広くはないです。
良く言えば「作りこまれた音」と言いましょうか…。
気に入った音がバチっとハマることもありますが、生ピアノ系の音像や表現力は他の音源に譲る部分が多いようにも思います。
寧ろEZ KEYSの真の評価は次項になるかと。
MIDIパターンが豊富
これがこのプラグインの画期的な部分であり他の追随を許さない一番の目玉であると思っています。
付属のMIDIパターンは各音楽ジャンルに分かれており、そこからパートやBPMなどごとに細分化されていきます。
MIDIパターンの選び方・使い方
弾き語りシンガーソングライターの場合
「POP/ROCK」「COUNTRY」あたりが使いやすいと思います。
そして、「intro」→「verse」→…の順番で盛り上がっていきます。
が使いやすいです。
気に入ったフレーズが見つかったら直下のウィンドウに貼り付けることができます。
ここでコード進行や音域などの調整が出来ます。
StudioOneとの連携技(本題)
StudioOneの中で私のイチオシの機能が「コード解析機能」です。
オーディオやMIDIデータを解析してコードを表示してくれるお助け機能です。
こちらに関して別記事で取り上げてますので是非ご覧ください。
というより本記事を書きたいがために前述の記事を書いたようなもんなんです。
この機能とEZ KEYSを組み合わせるとどうなるかというと…
演奏したギターに合うピアノ伴奏が作れる
本当に最強です。
別記事で使ったアコギの演奏を使いながら見ていきましょう。
※アコギ音のみver
このアコギのコード解析をしてコードトラックに表示させます。
そしてEZ KEYSの気に入ったフレーズをDAWのインストゥルメントトラックにドラッグ&ドロップします。
このスピード感も非常に推せるポイントです。
※ピアノのみ
各ピアノのフレーズはプロのピアニストの協力・監修のもと作られており、とても自然で迫力があります。
ただこのままだとピアノとギターのコード進行全然違うのでめっちゃ不協和音になります。
※不協和音ver
音源の方でコードを1個ずつ指定してもいいのですがとても面倒ですし、
実はもっと簡単な方法があります…
それがStudioOneの機能である「コードトラックに追従」です。
コードトラックに追従させる
その名前の通りコードトラックに表示されてるコードにMIDIやオーディオを追従してくれます。
パラレル
元のMIDIの形を保ったままルートを合わせてくれます。
ただ音が跳躍したりコード通りにならなかったりするときがあります。
ナロー
各MIDIノートを近い構成音に合わせてくれます。
音がばらけずに滑らかなコード進行になることが多いです。
ベース
ベーストラック用の設定であまりピアノトラックにおいては
あまり好ましい結果にならないことが多い印象です。
今回はナローを使用してコードを合わせてみました。
※コード合わせたver
別のパターンも試してみましょう。
※パターン2
※パターン3
どれもMIDIを貼り付けただけですがめちゃくちゃ良い感じですね。
これこそEZ KEYSの真骨頂です。
MIDIの編集
貼り付けたMIDIは当然編集することもできます。
ここでコードに合ってなかったり、自分好みのフレーズに変えてオリジナル感を出すことができます。
ということで、パターン3を編集してみました。
※MIDI編集ver
先ほどとはまた違ったメロディになり、表情が豊かになった印象です。
※MIDI編集時の注意点
「コードに追従させる」という機能は厄介な部分もありまして、
せっかく編集したMIDIが台無しになる可能性があります。
MIDIが変わる時の対策法
対策法としては下記になります。
「トラックを複製(完全)」で同じトラックを作る
複製したトラックのコート追従機能をオフにする
「ピッチをフリーズ」を使ってノートを固定する
複製したトラックにイベントごと移す
これで複製した方のトラックはイベントを移動させたりしても
勝手に移動しなくなりました。
これまでを踏まえた応用
何ができるかと言うと、別の音源を使用することができます!
これに気付いた時の私の全能感を想像してみてください。
ということで別の音源に先ほど作ったMIDIを当てはめてみます。
Spitfire Audio LABS「Soft Piano」ver
Spitfire Audio LABS「Music Box」ver
AAS「ULTRA ANALOG VA-3」ver
どの音源も素敵ですし、フレーズは同じでもまた違った表情が見えます。
お気に入りの音源でこれらを鳴らすことが出来ればより
作曲の自由度やオリジナル度が増すこと請け合いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ピアノ編曲の心強すぎる味方TOONTRACK社「EZ KEYS」をお届けしました。
私が一番伝えたいTipsを紹介することが出来ました。
実は、MIDIパターンの有用性や編集の自由度がすこぶる高く
色んな応用の仕方があることが伝われば幸いです。