プラグイン

Techivation M-Clarityを自腹レビュー&使い方を解説!スッキリしたプロっぽい音を手軽に求めるならオススメ!

あばん
あばん
最近めちゃくちゃ名前を聞くメーカーだよね!

もーだん
もーだん
出す製品が悉く高品質って話題になってるよね!

最近突如として名前を聴くようになったTechivation。
私の不勉強もあり、色々調べてみると賞賛のレビューが多く実際に使ってみるとびっくり仰天でしたので今回はM-Clarityをご紹介します。

内容としては下記の通り。
M-Clarityの使い方とレビュー
実際の音の変化

早速見ていきましょう。

製品概要

M-Clarityは、あらゆるサウンドの不要な濁り、箱鳴り、粗い周波数やレゾナンスを抑制するために設計されたダイナミック・レゾナンス・サプレッサー・プラグインです。シンプルさとパワーを兼ね備え、ユニークなスペクトル・シェーピング・アルゴリズムを採用し、正確な結果をもたらします。
独自のスペクトル整形技術を体験
多くの場合、不要な濁りや箱鳴りが存在するため、バランスの取れたクリアなサウンドを実現することは困難です。しかし、M-Clarityのスペクトル・シェーピング・テクノロジーを使えば、オーディオに必要な周波数を維持しながら、これらの問題を簡単に取り除くことができます。

本家サイトより引用

引用にもある通り、不要な共鳴や濁りを取り除いてくれるレゾナンスサプレッサーです。

競合品には「Soothe2」や「smooth operator」などが挙げられるでしょう。
これらに共通するのは、自動で不要な周波数を追尾してくれることだと思います。

EQでも周波数別に制御は出来ますが、その値は固定されて静的な挙動になることが多く、フレーズによってEQポイントが変わることを考えると、動的な処理を行ってくれるこれらのプラグインは便利そのものです。

当然、固定のEQが劣っているという話ではなくひとつのアプローチとしてめちゃくちゃ有用ということです。

あばん
あばん
確かにサビの中でもメロディは動き回るもんね…

もーだん
もーだん
ある程度プラグインにお任せできるなら有難いよね…

TシリーズとMシリーズの違い

Techivationには製品の頭にTとMが付いたものの2種類があります。
元々はTシリーズから作られましたが、ユーザーからのフィードバックや研究開発の末にMシリーズをリリースしたとのことです。

Mシリーズの’M’は’Mastering’の略ですが、これらのプラグインはすべてのオーディオミキシング、編集、マスタリングプロセスで使用できるように設計されています。名前にある “Mastering “の基準は、オーディオ制作のあらゆる面で品質と正確さを保証するという私たちのコミットメントを反映しています。

Mシリーズ・プラグインのテクノロジーとDSPアルゴリズムは、Tシリーズに比べて大幅にアップグレードされ、洗練されました。貴重なフィードバックと、革新的なツールをユーザーに提供することで得られた新たな経験のおかげで、Mシリーズではより高いレベルのプラグイン開発を実現しました

本家サイトより引用

Mシリーズはより高度で新しいオーディオスペクトル処理アルゴリズムが使われており、メーカーとしてもこちらを推していく姿勢が見て取れます。
しかし、Tシリーズが劣っているかというとそうではなく、機能や処理方法の違いがあるだけで高水準な製品だとサイトの中でも言及されています。

詳しくは本家サイトを覗いてみてください。

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使用方法

各パラメーターについては他の方のブログやマニュアルがあるので是非ご覧ください。
各所に散らばる情報を私なりに並べ替えてお伝えしていきます。

1.まずはプリセットから

そのプラグインの使い方を知るにはプリセットを見るのが一番です。
しかし、UI上にプリセット欄は無く右上の三本線マークからプリセットへと移ります。

色んな楽器に対しての使用が想定されています。

2.filterとdiff

次に、Frequency rangeを設定していきます。
その際に使うのが、filterとdiffのボタンです。

filter=指定周波数のみを聴く
diff=処理された音との差分を聴く

diffを使うと各パラメーターでどのような音を除去しているのかを聴くことが出来て設定を詰めていくときに役に立ちます。

例えば、
ドラムのアタック音が聴こえ過ぎてるからattackを30msまで遅くしてみよう!
とか、
ボーカルが少し暗くなった気がするから範囲を500Hzまで下げてみよう!
とか、
ベースの倍音までは触りたくないからfocusを上げてみよう!
とかです。

また、本家のTIPsには「狭い周波数レンジの方が便利なことが多い」とあります。

あばん
あばん
めんどくさがらずに問題のある周波数を…

もーだん
もーだん
設定した方がより良い処理が行われるということだね!

3.各パラメーターについて

各パラメーターも設定していきましょう。
ここでは、Suppression・Focus・Intensityを説明していきます。

しかし、シンプルなUIゆえに音で判断するしかなくどのような処理になっているかはマニュアルを手掛かりにするしかありません。
読んでは見ましたが、うーーーん…って感じだったので、競合品の「Soothe2」のパラメーターと合わせて理解してみました。

Suppression

オーディオ信号の全体的なトーンバランスと明瞭度を向上させるために、対象となる周波数成分をどの程度低減するかを調整します。

これは分かりやすいです。
100%に近づけるほど、除去される音量が大きくなります。

Focus

プラグインの選択性をコントロールします。高い設定にすると、最も強いレゾナンスだけが影響を受けます。

若干分かりにくいかもですが、「Soothe2」の名称を借りるなら「selectivity」になるでしょう。

focusの値が高いと、最も強い共鳴に大きく作用するようになります。
画像はベースに適用したものですが、低音域に焦点が当たっており高音域部分との削減される音量差があることが理解できるでしょう。

ピンポイントで単音に適用させたい場合に有効だと思います。

また、focusの値が低いと広い範囲に適用されバランスの取れた均一的な音質に近づけます。

また、本家サイトのTIPSとして、

オーディオに対してより顕著な効果を望む場合は、より低い「フォーカス」量を選択してください。また、フォーカスを 0% から始めて、徐々に好みに合わせて上げていくことをお勧めします。

との記載がありました。

音の削減量を増やしたい場合や、よりはっきりとした効果を求める場合は低めの値に設定するのが良いでしょう。

Intensity

低強度では、全体の輪郭に影響を与えることなく細かいスペクトルのピークを抑制し、高強度では、より大きく広帯域の共鳴を探す。

これは、激むずです。
え…?って感じなのですが、これもSoothe2で例えると「Sharpness」のようなものかと思います。

Soothe2とはダイヤルの数値と挙動が逆になっている点は注意してください。

「低強度では、全体の輪郭に影響を与えることなく細かいスペクトルのピークを抑制し…」ということは、Intensityの値が小さいほど、Q幅の狭い除去を行い、値を大きくしていくほどQ幅が広くなっていくと思います。

※注意

上記の解説は、私が考えた理解の方法であり正しいとは限りません。
マニュアルを読み込み、聴いて、考えた結果です。

このプラグインを理解する上での一助になればと思います。

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実際に聞いてみる

アコギ DRY
アコギ WET
ベース DRY
ベース WET
ボーカル DRY
ボーカル WET

各パートを聴き比べると多少強めに掛けましたが、めちゃくちゃスッキリしました。
さらにEQやサチュレーションでバランスを整えてあげるとよりくっきりした音像になりそうです。

これらの3パートをまとめたバスのON&OFFも載せてみます。
バストラックにはM-Clarityは使用していませんので悪しからず。

BUS DRY
BUS WET

アップデート情報

V1.1.3でオートゲインが追加されました。

軒並み使ってみると「音量あってる?デカくない?」と思うのですが、トランジェントが上手く制御され音圧が上がっていると考えるとなんとなく納得しました。

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まとめ

手軽に素早くもこもこした音を脱するには最善手だと思います。
Soothe2も勿論便利ですが、使い勝手を考えると本製品は最高でした。

もっと細かくあれこれしたい!とか、実際に挙動を目で見たい!という方には不向きかもしれません。

しかし、日本語マニュアルが用意されていたり、プラグインを使うためのTIPSが記載されたページがあったりと、製品に対する愛情やこだわりや自信を感じます。

デモも用意されているので検討してみてください。

ABOUT ME
池田 耕平
夫婦アコースティックデュオ「アバンdeモーダン」のメンバー。 作詞作曲とDTMを使った編曲やミキシングを担当。 メイン楽器はアコギとハーモニカ。 DAWはStudioOne。 ・音楽制作(BGM・ボカロ) ・夫婦ライバー ・YouTube運営(カバー・DTM解説) ・当ブログ運営
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